家庭の防災・実践ガイド
備蓄と持ち出し袋を分けて、必要なものから。
防災の備えは、自宅で生活を続けるための「備蓄」、避難時の「非常持ち出し袋」、安全に移動するための「避難先・連絡方法」に分けると整理できます。家族の人数や年齢、住まいの条件に合わせて点検しましょう。
防災の備えは、3つに分けて準備する
自宅に置く
生活を支える備蓄
水・食料・携帯トイレ・照明など。停電や断水、買い物が難しい期間を想定して用意します。
避難時に持つ
非常持ち出し袋
すぐ必要なものを、無理なく運べる量に絞ります。備蓄をすべて詰める必要はありません。
家族で決める
避難先と連絡方法
災害の種類に合う避難先、移動経路、離れているときの連絡方法を共有します。
人数・日数から水の備蓄量を計算
飲料・調理用の水を「1人1日3L × 人数 × 日数」で計算します。生活用水は別に必要です。自宅用の備蓄量の目安で、非常持ち出し袋に入れる量ではありません。
水・食料は何日分?人数別の備蓄量
食料は最低3日分、できれば1週間分を目安にします。飲料・調理用の水は1人1日おおよそ3リットルとして、人数と日数を掛けて考えます。
出典:政府広報オンライン「今日からできる食品備蓄。ローリングストックの始め方」
| 人数 | 3日分 | 7日分 |
|---|---|---|
| 1人 | 9L | 21L |
| 2人 | 18L | 42L |
| 3人 | 27L | 63L |
| 4人 | 36L | 84L |
計算式は「3L × 人数 × 日数」です。これは自宅に置く量の目安で、持ち出し袋の量ではありません。洗面や清掃などに使う生活用水は別に考えます。

食べ慣れた食品を組み合わせる
- 主食:パックご飯、アルファ化米、パンの缶詰など。
- 主菜・副菜:魚や豆の缶詰、レトルト食品、野菜ジュースなど。
- そのまま食べられるもの:加熱や水が不要で、開封後すぐ食べられる食品も用意します。
- 家族に必要なもの:アレルギー対応食品、乳児用食品などは普段から利用しているものを確認します。
商品ごとに調理方法・保存条件を確認してください。「保存できる」ことと「停電・断水時に食べられる」ことは同じではありません。
ローリングストックで無理なく続ける
普段の食品を少し多めに持ち、期限の近いものから食べ、使った分を買い足します。収納場所を決め、家族が同じ在庫を確認できるようにすると、重複購入や補充忘れを減らせます。
非常持ち出し袋に入れるもの

避難時に必要なものを一か所にまとめます。以下をたたき台にして、季節や体力、家族の事情に合わせて量を調整してください。
- 水・食料:持ち運べる量の飲料水と、すぐ食べられる食品。
- 明かり・情報:ライト、携帯ラジオ、対応する予備電池、充電済みのモバイルバッテリーとケーブル。
- 衛生用品:携帯トイレ、ティッシュ、ウェットティッシュ、歯ブラシ、マスク、生理用品。
- 衣類・防寒:下着、タオル、雨具、防寒用品など季節に合うもの。
- 健康に必要なもの:普段の薬、お薬手帳、眼鏡、補聴器の電池など。薬の備え方は医師・薬剤師に相談します。
- 貴重品・連絡先:現金、本人確認に必要なもの、家族の連絡先を記した紙。
参考:政府広報オンライン「災害時に命を守る一人ひとりの防災対策」
重さは、実際に背負って確認。袋だけでなく、靴や衣服も含めて移動できるか確かめます。危険が迫っているときは、荷物をそろえるために避難を遅らせないでください。
家族の事情に合わせて追加するもの
乳幼児がいる家庭
普段使うミルク・授乳用品、離乳食、おむつ、おしりふき、着替え。成長に合わせてサイズと内容を見直します。
高齢者・食事に配慮が必要な方
食べやすい形状の食品や、普段の食事条件に合うものを用意します。持病・アレルギーがある場合は、対応食品と必要な情報を家族で共有します。
ペットがいる家庭はフード・水・キャリーなどを用意し、同行避難や避難先での受け入れ条件を自治体に確認しましょう。一人暮らしでは、連絡を取り合う相手と備蓄の保管場所も決めておくと点検しやすくなります。
避難場所・経路・連絡方法を確認する

- 自宅と通勤・通学先のリスクを調べる。ハザードマップポータルサイトと自治体の防災マップで、洪水・土砂災害・津波などを確認します。
- 災害に合う避難先を決める。最寄りの施設がすべての災害に対応するとは限りません。指定緊急避難場所の対象災害と、避難所の開設情報を確認します。
- 経路と連絡方法を共有する。移動に時間がかかる家族への支援、別の避難経路、集合先を話し合い、紙にも控えます。
危険から一時的に逃れる「指定緊急避難場所」と、一定期間滞在する「指定避難所」は役割が異なります。詳しくは内閣府の避難場所の解説をご確認ください。
家庭の防災チェックリスト

点検時に使う確認項目です。見直す日を家族で決め、足りないものから補いましょう。
- 水・食料の数量、期限、保存場所を確認した。
- 携帯トイレの使い方と、自治体の使用後の処分方法を確認した。
- ライト・ラジオが動き、電池と充電器が使えることを確認した。
- 持ち出し袋を背負い、取り出す場所を家族で共有した。
- 薬・乳児用品・アレルギー対応食品など、家族固有の必要品を確認した。
- 家具の転倒対策と、寝室・出入口の配置を見直した。
- 避難先・経路・連絡先を確認し、紙でも残した。
備蓄を使ったとき、家族構成が変わったとき、引っ越しや季節の変わり目にも見直しましょう。
防災の備えでよくある疑問
防災セットを買えば準備は終わりですか?
セットの中身を確認し、人数や家族固有の必要品に合わせて補います。使い方や電池の種類まで確認して、使える状態で備えることが大切です。
備蓄を全部持ち出す必要はありますか?
ありません。自宅に置く備蓄と、避難時に運ぶものを分けます。備蓄があっても自宅が安全とは限らないため、避難情報と地域の危険を確認してください。
予算や収納が限られる場合は?
まず在庫を数え、不足する水・食料・トイレ用品などを書き出します。普段使うものを少しずつ買い足す方法なら、食品を無駄にしにくくなります。
あわせて確認
このページは家庭での事前準備を案内するものです。災害時は自治体・気象庁の最新情報を確認してください。編集:防災情報ガイド(運営者情報)
